毎年春先になると花粉症に悩まされている、という人も多いのではないでしょうか。花粉症を引き起こすのはスギ花粉のイメージがありますが、アレルギーの原因になる植物の花粉は多数存在しており、飛散時期も異なるのでアレルギー症状がある人は季節を問わず気を付けなければいけません。
今回は花粉症の基礎知識や、屋外で過ごすときや帰宅後に気を付けたいポイントなどを紹介します。
花粉症とは、植物の花粉によって引き起こされるアレルギー症状のことです。花粉症を含むアレルギー性鼻炎は日本人の約4割が有病しているといわれ、もはや国民病とも呼べるほど多くの人が悩まされています。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、微熱など風邪と似た症状が出ますが、風邪の場合は鼻水が黄色や白っぽい色で粘り気があるのに対し、花粉症の場合は無色でサラサラした鼻水が出るようになります。
花粉といえば春先に飛散するイメージですが、植物によってピークの時期は異なります。関東エリアでは、スギは2~4月、ヒノキは3~4月、イネは5~6月、ブタクサは8~9月、ヨモギは9月、カナムグラは9~10月に、それぞれ飛散のピークを迎えます。
地域によって植生やピーク時期が異なるので、花粉症の症状が気になる方は一度受診して、どの植物に対してアレルギーが出る体質なのか検査してもらうことをオススメします。
花粉が多く飛散する天候は、晴れ、曇り、強風、気温が高く湿度が低い日、雨の日の翌日などです。雨の日は空中に浮遊していた花粉が雨によって地面に落ちるので飛散量が減りますが、雨が上がって地面が乾くと落ちた花粉が再び舞い上がり、新たに飛散した花粉と併せて通常の約20倍もの花粉が飛散するというデータもあります。
また地域によって差があるものの、一般的に花粉の飛散が増える時間帯は午後1時から3時の間だと言われています。花粉症の人は、その日の天候や時間帯に合わせて外出時間などを考えるようにしましょう。
屋外でも快適に過ごすために、今すぐできる花粉対策のポイントを紹介します。アイテムなども上手に活用して、ツラい花粉シーズンを乗り切りましょう!
マスクは花粉症対策の定番アイテムですよね。マスクをすることで、花粉が鼻粘膜に付着することを防ぐことができます。マスクは顔の大きさや形などにフィットするものを選び、密着させることで最大限の対策効果が得られます。長時間付けても耳が痛くならないタイプや化粧 が落ちにくいタイプなど、 様々 なものが販売 されているのでニーズに 応じ て選んでみてくださいね。
コンタクトの場合、花粉が目に入ると コンタクトを装着している限り目に花粉が付着したままになるので症状がひどくなることも。メガネを 使用することで、普通のメ ガネでも花粉を30~40%カットできると言われています。花粉症対策用のメガネや ゴーグルも市販されているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
表面が 荒いウール 素材 などの 洋服 は花粉が付着しやすく、屋内にも花粉を持ち込んでしまう原因になります。ナイロンやポリエステルなどの表面がツルツルした素材 は比較 的花粉が付きにくいので、花粉が気になる季節の外出はなめらかな素材の服がオススメです。
実は髪の毛は衣類以 上に花粉が付きやすいとも言われており、髪に花粉がつくと花粉症の症状が出るだけではなく肌や頭皮 が荒れる原因にもなります。髪が長い人はまとめ髪や三つ編みなどでコンパクトにアレンジして、なるべく花粉が付着しないようにしましょう。帽子を被って、なるべく髪を出さないようにすることも有効な対策です。
花粉症対策グッズとして、花粉をブロックできるスプレーやクリームなどが市販 されています。 衣類 に吹きかけるスプレーや顔に吹きつけるスプレー、 目や鼻の 近くに 塗り込むクリームなど様々 なアイテムがあるので、自分 に合うものを上手に取り入れて花粉予防効果を高めてくださいね。
帰宅後は、外で付いてしまった花粉をなるべく家の中に 持ち込まないように意識しましょう。 洋服 や髪についた花粉は家に入る前に払い落としてください。手でもOKですが、コロコロ粘着テープやブラシを使うとより効果的です。家の中に 入ったら、すぐに着替えて手 洗いうがい、洗顔、 入浴 をして体中についた花粉を落としましょう。呼吸によって鼻や口の内部 にも花粉が入り込んでいるので、鼻うがいでスッキリ洗い流すのもオススメです。
人によっては一年中目や鼻がムズムズしたり、くしゃみが止まらなかったりする花粉症。現段階 では 残念 ながら 特効薬が無く、レーザー治療 も永久 に効果が持続 するものではありません。花粉の季節はツラいですが、ポイントを意識して 少しでも快適に屋外活動を楽しんでくださいね!