「バーベキュー」を「BBQ」と略して表記するのは、もはや当たり前のように知られていますよね。しかし、「バーベキューがなぜBBQと略されるのか」ということまでは知らない人もいるかもしれません。そもそも、バーベキューとは何なのか、焼肉との違いは何なのか…?聞かれて答えられる人は、意外と少ないのではないでしょうか?
今回は、今さら聞けないバーベキューの語源や焼肉との違いについて紹介します!
日本でもすっかりお馴染みのバーベキューですが、そもそも「バーベキュー」とはどんな調理方法のことを指すのか知っていますか?また「よく考えてみると、バーベキューのスペルに“Q”なんてあったかな…?」と思う人も少なくないのではないでしょうか?
まずは、バーベキューの定義や語源をチェックしてみましょう。
「バーベキュー」とは、薪や炭などを使って肉や野菜、魚介類などを焼いたり、もしくは煙で燻したりする調理方法のことです。
本来の定義では、大きな塊肉に時間をかけてじっくり火を通していくスタイルが「バーベキュー」とされています。一方、短時間で焼くものは「グリル」と呼ばれます。日本では塊肉よりも、短時間で火が通る薄くスライスされたお肉を使うことが多いですよね。そのため、日本で一般的に「バーベキュー」とされているものは、厳密に言うと「グリル」であることが多いのです。
日本では鍋料理のように、調理しながら(食材に火を通しながら)食べる食文化が深く浸透していました。この食文化はバーベキュースタイルにも影響を与え、次第に屋外で食材を焼いて飲食すること自体が「バーベキュー」と呼ばれるようになったのです。
「バーベキュー」の語源には諸説ありますが、一説には西インド諸島の先住民であるタイノ族の「木で組んだやぐら」が起源になったと言われています。スペインの探検家が、タイノ族が肉を焼く時に直火があたらないように、やぐらを使って調理しているところを見たことが由来になったそう。やがてタイノ語で「Barabicu(バラビグ)」と呼ばれていたものが、スペイン語で「丸焼き」という意味の「Barbacoa(バルバコア)」に転化し、英語圏に伝わる過程で「barbecue(バーベキュー)」と変化していったとのことでした。
バーベキューは英語で「barbecue」なのに、なぜ「BBQ」と略すのか不思議ですよね。
英語圏では「you」を「u」、「see」を「c」にするなど、似ている発音のアルファベットや言葉に置き換えて省略することがよくあります。そのため、「barbecue」の「be」が「B」、「cue」が「q」に置き換えられるのです。やがて「bar」も「B」に略されるようになって、「BBQ」という略が一般的になりました。
他に「Bar-B-Cue」「Bar-B-Q」と略されることもありますよ。
バーベキューと焼肉は、どちらも肉などの食材を焼いて食べる料理です。「外で食べるのがバーベキュー、室内で食べるのが焼肉」という考え方もあるそうですが、日本バーベキュー協会によると、食べ方に違いがあるとのこと。
バーベキューは「最初に食材を全て焼いて、皿に盛りつけてからみんなで食事を始める」、焼肉は「食材を焼きながら食べる」というスタイルなのだそうです。バーベキューは料理、焼肉は調理がメインになるのですね。
バーベキューの本場・アメリカでは、ゲストをもてなしつつみんなで食事を楽しむということが大切にされています。一方、日本のバーベキューは焼きながら食べることが多いので、食べ方だけで考えると焼肉に近いのかもしれませんね。どちらも違った楽しみ方がありますが、いつもとは違ったスタイルを取り入れてみると新しい発見や美味しさが見つかる可能性もあるので、ぜひいろんな方法を試してみてくださいね。
バーベキューのスタイルや楽しみ方は、それぞれ違います。今回はバーベキューの定義などを紹介しましたが、「今までのバーベキューは間違っていたのかな?」「これだとバーベキューとは言えないのかな?」と深く考える必要はありません。
バーベキューで一番大切なのは、仲間や家族とのコミュニケーションや美味しい料理を楽しむことです。スタイルにこだわりすぎず、自分たちが心から「楽しい!」と思えるような時間を過ごしたいですね♪
今まで何となく使ってきた「BBQ」という略も、意味が分かると「なるほど!」と思いますよね!バーベキューをするときにも、「なんでBBQって言うのか知ってる?」「バーベキューと焼肉の違いはね~」と、会話が盛り上がるトリビアにもなるでしょう。自分たちに合ったバーベキュースタイルを取り入れて、みんなでワイワイ楽しいバーベキューの時間を過ごしてくださいね♪