体も心もポカポカに温めてくれる熱燗。まだまだ冷える日が続く季節のバーベキューでは、体の芯まで温まる熱燗を楽しんでみてはいかがでしょうか?
今回は熱燗の基本的な知識や、バーベキューで熱燗を楽しむときにあると便利な道具などについて紹介します!
バーベキューで熱燗を楽しむために、まずは基本知識を確認しておきましょう!
熱燗の作り方は、主に3つの方法があります。
1.鍋などに日本酒を入れて、直接温める
2.徳利などに日本酒を入れて、お湯をはった鍋の中で湯煎する
3.電子レンジで加熱する
バーベキューで熱燗を作るときは、1か2のどちらかになるでしょう。
1の方法は手軽ですが、どうしても風味やアルコールが飛んでしまうので、2の方がおすすめです。
熱燗に使うお酒は「日本酒」ですが、日本酒といってもいろんな種類があります。
純米酒と呼ばれるのは、純米大吟醸酒、純米吟醸酒、特別純米酒、純米酒といった、米や米麹を原料に使用したもの。
本醸造酒と呼ばれるものは、大吟醸酒、吟醸酒、特別本醸造酒、本醸造酒で、米や米麹、醸造アルコールを原料に使っています。
熱燗に向いているのは糖度と酸味が高く、深くてしっかりした味わいの日本酒です。濃醇な口当たりの日本酒は、熱燗にすることでキレと風味がさらに増しますよ。
一方で華やかな香りの大吟醸酒や吟醸酒は、熱燗にするとせっかくの香りが飛んでしまうので、常温や冷で飲むのがおすすめです。また「火入れ」といわれる加熱処理をせずに作られる生酒も、熱燗にするとフレッシュな風味が失われてしまいます。しかし、中には熱燗にも向いている大吟醸や生酒などもあるので、いろんな種類で試しながらお好みのものを見つけるのも楽しいですよ。
熱燗は温度によって香りと味わいが変わります。
30℃の「日向燗」は、ほんのりと日本酒の香りが引き立つ温度。
35℃の「人肌燗」は、味にふくらみが出て、日本酒の材料であるお米のいい香りがしてきます。
40℃の「ぬる燗」は、香りが引き立つ温度です。
45℃の「上燗」は、注ぐと湯気が出るくらいの温度で、香りが引き締まります。
50℃の「熱燗」は、徳利から湯気が出てくる温度で、シャープな香りとキレのある辛口感が楽しめます。
55℃の「飛びきり燗」は、徳利を持つと熱く、よりキリッとした辛口とシャープな香りになりますよ。
いろんな温度を試しながら、お気に入りの温度を探してみてくださいね!
家で熱燗を飲むときには、湯煎するときに使う鍋と徳利、おちょこがあれば楽しめます。バーベキューでも簡単に作ることができますが、どんなものがあるとより便利においしく楽しめるのでしょうか?
ここでは、バーベキューで熱燗を楽しむときにあると便利なグッズを紹介します。
酒タンポは「ちろり(地炉裏)」とも呼ばれる、ステンレスやアルミなどの金属でできた調理道具です。酒タンポの中に日本酒を入れて、鍋で湯煎して好みの温度の熱燗にします。
徳利のように割れることがないので、アウトドアでも便利ですよ。もちろん、お家で熱燗を作るときにも使えます。サイズもいくつか種類があるので、ニーズに合うものを探してみてくださいね!
酒かん計は、日本酒の温度を計るのに便利な道具です。
熱燗は少しの温度の差でも、味や香りに違いが出ます。屋外のバーベキュー場では、家で作るとき以上に熱燗の飲み頃が分からなくなってしまうことも。酒かん計を使えば、アウトドアでも自分好みの熱燗を楽しむことができちゃいますよ!
野燗炉(のかんろ)は日本酒派の人におすすめしたい、江戸時代から続くハイブリッド調理器具。一時期はほとんど忘れられた存在になっていましたが、近年アウトドア好きや登山家などから再注目されているアイテムです。
野燗炉は、炭を燃やして熱燗を温めながら、煮る・焼く・炙る・炊くなどの調理ができますよ。コンパクトなのにいろんな楽しみ方ができるので、寒い時期のアウトドアをさらに充実させてくれるでしょう。
ステンレスやチタンなどの金属製のおちょこは割れる心配がないので、バーベキューに持って行っても安心して使えます。スノーピークなどのアウトドアブランドからも発売されているので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。
また、二重構造で冷めにくいタイプのものや、金属製でもお酒の味を変えにくいタイプのもの、おちょこ自体を直火で温められるものなど、さまざまな特徴のアイテムが展開されています。自分にとって使いやすいものを選んで、熱燗を楽しんでみましょう。
寒い日に焚火などで温まりながら、熱燗をキューッと飲む時間は格別です!「バーベキューといえばビールでしょ!」と思っていたあなたも、次のバーベキューでは熱燗を楽しんでみてはいかがでしょうか?体も心も、ポカポカに温まること間違いなしですよ♪