「前にバーベキューで使った炭が残っているけど、まだ使える?」と思ったことがある人は多いのではないでしょうか?1箱に何キロも入っている炭を使い切るのはなかなか難しいですが、だからと言って余った炭を捨ててしまうのはもったいないですよね。
今回は、そもそもバーベキューで使う炭には使用期限があるのか、また正しい保管方法や湿気た炭を復活させる方法などを紹介します。
バーベキューなどで燃料として使う炭には、使用期限はありません。木炭は、ほとんどが炭素という成分によってできていて、正しく保管していれば変質や劣化することなく利用できます。たとえ使いかけのものであっても、保存状態が良ければ何年経っても使うことができるのです。
しかし、木炭は空気中に含まれている水分や臭気などを吸収しやすいという特徴があります。燃料として使う分には使用期限がありませんが、吸着力や消臭力などには限界があるので注意してくださいね。
湿気た炭をそのままバーベキューの燃料として使うと、なかなか火がつかなかったり、白い煙がたくさん出たりします。また、炭は空気中の水分だけでなく臭気も吸収するので、着火すると強い悪臭が出る可能性も。
煙や悪臭が出るだけでなく、炭に含まれた水分が急に熱を加えられることによって、「バンッ」と勢いよく爆ぜてしまうこともあります。火の粉が飛んでヤケドをしたり、服に穴が空いたりしてしまうこともあるので、炭は湿気た状態のまま使わないようにしましょう。
炭の保管は、吸湿させないことと臭気を吸わせないことがポイントです。
ビニール袋などで木炭をしっかり密封し、ダンボール箱などに入れることで、湿気や臭気をシャットアウトできます。ただし、ビニールは完全に湿気を通さないわけではないので、乾燥剤などを入れておくと良いでしょう。
保管には、ガラス瓶など完全に密閉できるものがベストです。できるだけ外気に触れないように保管することを意識しましょう。
「前に使った炭を取り出したら湿気ていた…」ということもあるかもしれませんが、諦めて捨ててしまうのは早いです。湿気た炭でも、復活させる方法があります。また、燃料としてではない方法で木炭を活用する方法もありますよ。
それでは、湿気た木炭を復活させる方法をチェックしてみましょう。
天日干しをして乾燥させることで、湿気た炭を復活させることができます。天気が良く空気が乾いている日に、シートや新聞紙などを広げた上に炭を置いて、しばらく干しましょう。そのまま置くと地面の湿気を吸収してしまうので、注意してくださいね。
炭に含まれていた湿気が抜けると、再びバーベキューの燃料として使えるようになります。天日干しをした炭は、ビニールに密閉してダンボール箱などに入れて保存してください。
干す時間がない場合は、バーベキューをする場所に持って行って、その場で天日干ししてもOKです。乾くまでには少し時間がかかるので、湿気た炭とは別に新しい炭を持って行き、湿気た炭はあとから追加する炭として使うと便利でしょう。バーベキューコンロに設置した網の上に置いて、火がつかない程度に少しあぶって乾かすという方法もあるので試してみてくださいね。
湿気てしまった炭は燃料としてではなく、他の用途に使うこともできます。
空気中の臭気を吸収しやすいという特徴を利用して、湿気た木炭を消臭剤として使うのもおすすめです。炭にはとても小さな穴が無数に空いていて、それがイヤなニオイの粒子をキャッチしてくれます。市販の消臭剤や脱臭剤にも、炭が使われている商品は多いですよね。キッチンや下駄箱など、ニオイが気になるところに置いて活用してみてください。
木炭を除湿剤・調湿剤として使う方法も。たとえば完全に乾いた備長炭の場合、重量の10%ほどの水分を吸収すると言われています。湿気を含んでしまった炭は、除湿剤としてとことん水分を吸わせるというのもおすすめです。除湿効果が落ちた炭は、天日干しすることで再利用できますよ。
木炭を細かく砕いて土に混ぜて、ガーデニングに利用する方法もあります。木炭には、ミネラル要素が含まれている他に肥料要素はありません。しかし、有用微生物を増殖させ、土や植物の根に養分や水分、酵素を供給する土壌改良剤としての効果が期待できますよ。
バーベキューで使う炭には使用期限はありませんが、空気中の水分や臭気などを吸収しやすいので正しく保管することが大切です。たとえ1度も開けていない炭であっても、保管状態によっては湿気ることがあるので注意してくださいね。
もし湿気てしまった場合は、天日干しをして乾燥させてから使ったり、バーベキュー以外の用途に使ったりする方法もあります。「古い炭が出てきた」「湿気た炭を活用したい!」という場合は、ぜひ試してみてくださいね。